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真実 -12-


ヴェイカス 「あの時、どうしてセレスが命を落とさないといけなかったか・・・。
        どうしてその相手が・・・妹であるフィリアだったのか・・・」






     希少価値クラスの能力を持ったセレス。
     一度は研究対象に上がった人物だ。
     当然、報告されていたセレスの「死」が嘘だと判明したのなら、ヤツ等の目は
     必然的にセレスへ向かう。
     
     例え、「俺」との交換条件で手を出さないと約束しても、自分達の私利私欲の為
     ならば平然とその約束は覆される。
     人体実験のサンプル集めをしていた俺の耳に入ってきた極秘情報・・・。
     

       「セレス・エスーシアの捕獲」


     あぁ・・・。やはり・・・。
     情報を耳にした時の感情は予想以上に落ち着いていた。
     それよりも、彼女の捕獲を一任されていたのがフィリアだと言う事に
     衝撃が走った。
     
     アクロニア北軍に腕の立つ女剣士が入団し、あっと言う間に上層幹部にまで伸し
     上がったと言う噂を聞いてはいたが、
     まさか・・・彼女だとは思っていなかった。
     セレスや子供達の事を頼んだはずなのに、困った奴だ・・・。
     だが、ある意味チャンスではある。
     一任されたのなら、フィリアが単独でセレスの所へ向かうだろう。
     そうなれば、彼女達を逃がすのは容易いことだ。


     
     

     伝令を耳にした日・・・。
     俺はフィリアと遭うことが出来た。
     
     お互いの状況を報告しあい、安否を確認した。
     その時に裏で進めている反乱軍の話しも聞いた。
     実にフィリアらしい話しだった。
     曲がった事が大嫌いで、正義感が強く、弱い者に優しく、自分が愛した者を護る
     為なら自らをも犠牲にする・・・。
     

     そんなフィリアが初めて弱音を吐いた。
     両手を握り締め、小刻みに震えながら放った言葉・・・。


       「あたしは・・・恐ろしい事を考えている・・・・・・」


     その時は一体何の話しなのか理解できなかったが・・・その後のセレスの死で、
     その言葉の意味を理解した。
     


     フィリアは・・・子供達を護る為に、セレスの命を奪ったのだと・・・・・・。
     
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     彼女がКремльを出て三日後。
     まだ、夜も明けてない、薄暗い森の中で呆然と立ち尽くすフィリアの姿を目にし
     た。
     そんな彼女の手に硬く握られた剣は、人の血で赤く染まっていた・・・。
     俺は、その剣を彼女の手から外してやった。
     それと同時に、その場に崩れ落ちるかの様に座り込み、身体を震わせながら涙を
     流すフィリアの姿が・・・忘れられない。
   

       「ねえさんを・・・・・・」


     最後の言葉が小さくて聞き取れなかったが、彼女の様子を見れば、
     何を言ったかは理解できた。
     俺は黙って、泣きじゃくる彼女を抱きしめてやることしか出来なった・・・・・・。

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     後日、フィリアからセレスの事を話してくれた。
     最初は、子供達全員を連れて、他の地へ逃げ切るよう説得したらしい。
     しかし、セレスの力は戦いとは無縁。
     大勢の子供達を連れて、遠くに逃げ切ることは不可能だと、その場を離れるのを
     拒んだ。
     

     そして・・・
     
     
       「私を殺しなさい」


     セレスの口から出た、残酷な言葉。
 
     姉妹だからこそ、姉であるセレスの考えは解っていた。
     そして、フィリアも同じ事を頭の片隅で考えていたことを・・・。
     もし、立場が逆だとしたら、同じ台詞を吐いただろう・・・と。
 



     だから・・・彼女は………





     真実12-04





     目の前で微笑むセレスを・・・・・・



     ・・・・・・・・・・・・。




















     


      全ては・・・

        異端者として産まれてきた
       
                二人の命を護る為に――。






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